
企業ロゴは、「コーポレートロゴ」から「サービスロゴ」など様々な種類がありますが、それぞれのシーンで、ロゴに求められる役割や見せ方は異なっています。Webサイト、名刺、会社案内、動画、SNS、サービスページなど、多くの場面で使われていますが、使用シーン、媒体によってロゴの表現に制約が生まれることがあります。
そのため、ロゴを検討する際は、「役割(何を表すロゴなのか)」「形式(どう表現するのか)」という2つの視点から整理することが重要です。この整理ができていないまま制作をしてしまうと、「使いづらいロゴになってしまった」といった課題につながることも少なくありません。ロゴは単なる装飾やデザインではなく、企業の価値観や姿勢を伝えるための「設計されたコミュニケーションツール」です。
今回は、ホープンのロゴを例に企業で使われるロゴの「役割」と「形式」を整理しながら、それぞれの特徴や使い分けの考え方をご紹介いたします。
※ロゴ制作のポイントや制作の流れについてご興味がある方は以下の記事もご覧ください。
▼「ロゴ制作」に関する記事はこちら
認知・共感・浸透のための重要な手段!|ロゴ制作のポイントとステップとは?
◆目次
1.企業ロゴは「役割」と「形式」で考える
企業ロゴは、単なるマークや装飾ではありません。企業の価値観や姿勢、社会に対するスタンスを視覚的に伝える、「企業の顔」になる存在です。ロゴ設計で、まず整理すべきなのは、「どんな役割を持たせるロゴ」なのか「どのような形式で表現するのか」です。
ロゴは一度決めれば、浸透のためにある程度、長く使い続けるものです。そのため制作の際には、「かっこいいか」「今っぽいか」といった見た目だけで判断しないようにしましょう。
1-1.役割(何を表すロゴなのか)
まずロゴを制作する前に考えるべきことは、「このロゴは何を表すロゴなのか」です。
・企業全体を象徴するロゴなのか
・企業内の特定ブランドを表すロゴなのか
・商品・サービス単体を示すロゴなのか
同じ企業の中でも、コーポレートロゴ・ブランドロゴ・サービスロゴでは、求められる役割や伝えるべきメッセージは大きく異なります。
この役割を整理せずにロゴを制作してしまうと、企業の信頼を伝えたいにも関わらず、軽く見えてしまう…といったミスマッチが起こりやすくなります。
1-2.形式(どう表現するのか)
次に整理したいことは、ロゴの形式です。
・ロゴタイプ(文字)
・シンボルマーク(図形)
・ロゴマーク(文字と図形の組み合わせ) に分類することができます。
この3つの視点で考えることで、ロゴを感覚的ではなく構造的に理解・設計しやすくなります。企業ロゴは、特定の場面だけで使われるものではありません。
例えば、コーポレートサイトや名刺などにも使われますが、表示サイズが小さければ視認性が悪くなってしまい、ブランド認知に支障が出てしまいます。
企業ロゴを考える際は、「役割(何を表すロゴなのか)」と「形式(どう表現するのか)」を整理して検討するようにしましょう。
2.【役割で分類】企業で使われるロゴの種類
ロゴは、「企業全体」なのか「企業内の特定ブランド」なのか、「商品・サービス単体」なのかによって、求められる役割や設計の考え方は異なります。ここでは、「① 役割(何を表すロゴなのか)」について、企業で使用されるロゴの種類を整理しながらご紹介いたします。
2-1.コーポレートロゴ(企業ロゴ)

「コーポレートロゴ」は、企業全体を象徴するロゴです。企業名とともに使われることが多く、最も公式性の高いロゴといえます。コーポレートロゴには、「信頼」「理念」「企業姿勢」といった、企業としての価値観を長期的に伝える役割が求められます。
そのため、流行に強く左右されすぎないことや、長期間使用し続けられる設計であることが重要です。こうして定めた「コーポレートロゴ」は、企業の象徴として、あらゆるコミュニケーションの基盤になります。
例えば、以下のような場面で使用されます。
・名刺
・封筒
・会社案内
・パンフレット
・Webサイト など
2-2.ブランドロゴ
「ブランドロゴ」は、企業内のブランドで使用されるロゴです。複数の事業やブランドを展開している企業で、特に重要な役割を担っています。ブランドロゴを設計する際に欠かせないのが、コーポレートロゴとの関係性です。
・コーポレートロゴの信頼感をどう引き継ぐか
・ブランドとしての個性をどこまで強めるか
ブランド数が増えていくほど、ロゴ同士のルールを整理しておかないと、全体の印象がバラバラになってしまいます。そのため、制作後、どのように使用するのかという、ルール作りも必要です。
2-3.サービス・プロダクトロゴ

「サービスロゴ」や「プロダクトロゴ」は、商品・サービス単体の認知向上を目的としたロゴです。このタイプのロゴは、「想定するターゲット」「サービス特性」「利用シーン」に合わせてデザイン設計していきましょう。
サービスやプロダクトは、事業成長や市場環境の変化に合わせて進化していきます。サービス立ち上げから時代の変化に合わせて変更することも想定されるため、状況に合わせてリニューアル(=リブランディング)されることも多いのが特徴です。
コーポレートロゴが「企業の土台」だとすれば、ブランドロゴは、「ブランドごとの価値観を橋渡しし、伝える存在」であり、サービス・プロダクトロゴは「事業の前線」で活躍するロゴといえます。
それぞれのロゴは、独立しているようで、実際には相互に影響し合いながら浸透を目指していきます。
3.【形式で分類】ロゴの表現方法の違い

ロゴの役割を整理した後で考えるべきなのが、「そのロゴを、どう表現するのか」という形式の選択です。ロゴの表現方法は、見た目の好みで選ぶものではなく、使用シーン・サイズ・媒体を前提に設計する必要があります。
ここでは、企業ロゴでよく使われる代表的な形式を紹介します。ホープンが展開しております「ゆい吉」のロゴを例にご紹介いたします。
3-1.ロゴタイプ(文字)

「ロゴタイプ」は、文字だけで構成されるロゴを指します。企業名やブランド名そのものをデザインとして表現するため、「名前をどう見せ、どう記憶してもらうか」という視点で設計されます。
「シンボルマーク」のように直感的なイメージ訴求ではなく、ロゴタイプは、「言葉そのものの印象」でブランドを伝える役割があります。
(1)フォントと文字組みが与える印象
「ロゴタイプ」の印象を大きく左右するのが、フォントの選び方や文字組みの設計です。
・直線的で細身のフォント:ミニマル・先進的・洗練された印象
・太さのあるフォント:安定感・力強さ・信頼感
・明朝体やセリフ体:上質さ・伝統・高級感 など
※VI設計に関して、フォントの選び方の詳細が知りたい方は以下の記事をご覧ください。
▼記事はこちら
コーポレートフォントの選び方とは?VI設計の重要性と選び方
また、カーニング(文字間隔)や行間、大文字・小文字の使い分けによっても、同じ文字でも受け取られる印象は大きく変わります。
ロゴタイプは要素が少ない分、一つひとつの設計がブランドイメージに直結します。
(2)ロゴタイプが適した使用シーン
ロゴタイプは、「名前を正確に伝え、印象付けたい」場面で効果的です。
・Webサイトのヘッダーやフッター
・名刺・封筒・請求書などの公式書類
・シンプルなデザインの会社案内・資料
しかし、ロゴタイプは汎用性が高い一方で、小さなサイズでは視認性が下がる場合があります。そのため、使用シーンによっては、シンボルマークや簡略ロゴと組み合わせて運用していきましょう。
3-2.シンボルマーク(図形)

シンボルマークは、図形やアイコンを中心に構成されたロゴです。企業名やブランド名を直接書かず、形そのもので印象を伝えることができます。最大の特長は、視認性が高く、瞬時に認識されやすいことです。小さなサイズでも成立しやすく、デジタル媒体との相性が非常に良い形式です。
●シンボルマークの活用シーン
シンボルマークは、「小さく表示されても、一瞬でブランドだと分かってほしい」場面で有効です。例えば、
・SNSアイコン(X/Instagramの公式アカウント など)
・アプリ
・Webサービスのアイコン
・動画の冒頭・エンディング
・ノベルティやグッズなどの小サイズ展開 など
一方で、シンボルマーク単体では「名前」が伝わりにくいケースもあるため、認知が目的であれば次の「ロゴマーク」の検討がおすすめです。
3-3.ロゴマーク(文字と図形の組み合わせ)

ロゴマークは、「ロゴタイプ(文字)」と「シンボルマーク(図形)」を組み合わせたロゴを指します。企業名・ブランド名を言葉として正確に伝えながら、視覚的な印象も同時に残せるのが特長です。
(1)ロゴマークが担う役割
ロゴマークは、ブランドの“基本形”として使われることが多く、「初めてブランドに触れる人」に対しても、名前・世界観・信頼感をバランスよく伝えることができます。
特に、まだ認知が十分でない場合は、「シンボルマーク」単体で訴求するよりも、「ロゴマーク」の方が、「これは何の会社か」「どう呼べばいいのか」を明確に伝えやすくなります。
また、ロゴタイプとシンボルの関係性(上下配置・左右配置・一体型など)によっても、受け取られる印象は変わります。
ロゴタイプの「名前を覚えてもらう役割」と、シンボルマークの「良いイメージを持ってもらう役割」の2つを掛け合わせることで、認知だけでなく、好印象をもってもらうことの両立を図ることができます。
(2)ロゴマークの使用シーン
企業へ良い印象を持ってもらうには、ユーザー目線での設計が大切です。例えば、以下のようなシーンで活用できます。
・Webサイトのトップページやキービジュアル
・会社案内・パンフレット・採用ツール
・展示会ブース、看板、広告 など
一方で、「SNSアイコン」や「アプリ」への表示など、サイズが極端に小さくなる場面では視認性が落ちてしまうため、シンボルマーク単体へ切り替えるなどの運用設計を行いましょう。
4.まとめ|自社に必要なロゴを整理することが、ロゴ制作の第一歩
企業ロゴは、見た目を整えるためのデザインではなく、企業の価値観や姿勢を伝え、さまざまなコミュニケーションを支える重要な要素です。
ロゴ制作を進める際には、「① 役割(何を表すロゴなのか)」「② 形式(どう表現するのか)」という2つの視点で整理することが欠かせません。
コーポレートロゴ・ブランドロゴ・サービス/プロダクトロゴでは、それぞれ担う役割が異なるため、伝えるべきメッセージも変わります。
そして、その役割を正しく伝えるために、ロゴタイプ・シンボルマーク・ロゴマークといった形式の選択が重要になります。
まずは「このロゴは何を表すのか」という役割を明確にし、その役割が伝わる形式を設計するようにしましょう。
そうすることで、使いやすく、長く機能するロゴづくりにつながります。
ホープンでは、お客様のブランドイメージや活用シーンに合わせたロゴ制作をはじめ、ロゴを起点とした様々な販促物の制作もワンストップでサポートしております。
新ブランドの立ち上げでのロゴを検討されていたり、既存ブランドのリブランディングでロゴ制作をご検討されている場合は、ホープンにお気軽にご相談ください。

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