採用でSNSを活用するメリット・デメリットとは?成果につながるSNS活用の始め方

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公開日:2025/10/14
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採用でSNSを活用するメリット・デメリットとは?成果につながるSNS活用の始め方

近年、採用活動においてSNSを活用する企業が急増しています。
従来の求人媒体だけでは届かない候補者層へのアプローチや、企業の魅力を効果的に発信できるSNSですが、一方で炎上リスクや運用負荷などのデメリットも存在します。

本記事では、採用担当者の皆様に向けて、採用SNS活用のメリット・デメリットを詳しく解説し、実際に効果を上げるための具体的な始め方をご紹介します。
SNS採用を検討中の方も、既に取り組んでいるが成果が出ていない方も、ご参考となれば幸いです。

◆目次

1.なぜ今、採用活動にSNS活用が求められるのか?

1.なぜ今、採用活動にSNS活用が求められるのか?
採用活動におけるSNS活用は、もはや「選択肢の一つ」ではなく、「不可欠な戦略」となりつつあります。
その背景には、求職者の情報収集行動の変化と、企業が求める「リアルな魅力」の発信の必要性があります。

1-1.求職者の情報収集は「ネット検索」から「SNS検索」へ

現代の求職者、特にZ世代やミレニアル世代と呼ばれる若年層は、企業の情報を得る際にGoogleなどの検索エンジンだけでなく、X(旧Twitter)、Instagram、TikTokなどのSNSを積極的に利用しています。
SNSは、企業の公式情報だけでなく、社員のリアルな声、日々の業務風景、社内イベントの様子など、検索では得にくい「生の情報」に触れることができるプラットフォームだからです。

1-2.採用サイトだけでは伝わらない「リアルな企業カルチャー」の発信

企業の採用サイトや求人票は、企業の理念や事業内容、募集要項などを体系的に伝える上で重要です。
しかし、それだけでは伝えきれないのが「企業カルチャー」や「職場の雰囲気」といった、入社後のミスマッチを防ぐ上で極めて重要な情報です。

SNSは、写真や動画、ライブ配信などを通じて、社員の表情、オフィスの様子、チームワーク、社内イベントの盛り上がりなど、企業のリアルな日常をダイレクトに発信し、求職者に「ここで働きたい」という具体的なイメージを持たせることができます。

2.まずは知っておきたい!採用SNS活用の5つのメリット

2.まずは知っておきたい!採用SNS活用の5つのメリット
採用活動にSNSを取り入れることで、企業はさまざまな恩恵を受けることができます。
ここでは、主な5つのメリットを詳しく見ていきましょう。

2-1.メリット1:低コストで始められ、費用対効果が高い

多くのSNSは、アカウント開設や基本的な情報発信が無料で可能です。

従来の求人広告掲載費や人材紹介サービス利用料と比較すると、初期費用を大幅に抑えることができます。

広告費をかける場合でも、ターゲットを絞り込んで効率的にアプローチできるため、費用対効果の高い採用活動が期待できます。

2-2.メリット2:潜在層を含む幅広い候補者にアプローチできる

求人媒体に登録しているのは、既に転職を考えている顕在層が中心です。

一方、SNSは転職を積極的に考えていないものの、良い企業があれば検討したい「潜在層」にもアプローチできます。

普段からSNSを利用している層に、企業の魅力を自然な形で届け、興味を持ってもらうことで、これまで出会えなかった優秀な人材との接点を作ることが可能です。

2-3.メリット3:企業のリアルな社風や文化が「伝わる」

前述の通り、SNSは企業の「生の声」を発信できる強力なツールです。

社員の働く様子、社内イベント、オフィス環境、社員インタビューなどを写真や動画で発信することで、企業の公式情報だけでは伝わりにくいリアルな社風や文化を、求職者に直感的に伝えることができます。

これにより、求職者は入社後のイメージを具体的に持ちやすくなり、ミスマッチの軽減にも繋がります。

2-4.メリット4:候補者と双方向のコミュニケーションが取れる

SNSは、コメントやDM(ダイレクトメッセージ)機能を通じて、企業と候補者が直接コミュニケーションを取れる場を提供します。

求職者は気になる点を気軽に質問でき、企業側も個別の疑問に迅速に回答することで、エンゲージメントを高めることができます。

これにより、求職者の不安を解消し、企業への理解度を深める効果が期待できます。

2-5.メリット5:採用ブランディングに繋がり、企業の資産となる

継続的にSNSで魅力的な情報を発信することで、企業の採用ブランドイメージを向上させることができます。

「働きがいのある会社」「革新的な企業」といったポジティブなイメージを構築し、多くの求職者から「働きたい」と思われる企業へと成長させることが可能です。

構築されたSNSアカウントは、企業の「採用メディア」として長期的な資産となり、将来的な採用活動にも好影響を与え続けます。

3.始める前に必ず確認。知っておくべき4つのデメリットと対策

採用SNS活用は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

しかし、これらは適切な対策を講じることでリスクを最小限に抑えることが可能です。事前にデメリットを把握し、効果的な運用体制を構築しましょう。

3-1.デメリット1:効果が出るまでに時間がかかる

SNS運用は、すぐにフォロワーが増えたり、応募者が殺到したりするわけではありません。

質の高いコンテンツを継続的に発信し、フォロワーとの関係性を築き、企業の認知度を高めていくには、ある程度の時間と労力が必要です。

即効性を期待するのではなく、中長期的な視点での運用計画が求められます。

対策

  • 長期的な視点で運用計画を立て、KPI(重要業績評価指標)を明確にする。
  • 短期的な成果に一喜一憂せず、地道な運用を続ける。

3-2.デメリット2:継続的な運用に工数(リソース)がかかる

SNSは「投稿して終わり」ではありません。コンテンツの企画・制作、投稿、コメントやDMへの返信、効果測定と改善など、継続的な運用には一定の工数が必要です。

担当者の業務負荷が増大したり、他の業務との兼ね合いで更新が滞ったりするリスクがあります。

対策

  • 担当者を明確にし、必要なリソース(時間、予算、人員)を確保する。
  • 社内での協力体制を構築したり、一部業務を外部に委託したりすることも検討する。

3-3.デメリット3:炎上など企業イメージ低下のリスクがある

SNSは情報の拡散力が高い反面、不適切な発言や誤解を招く表現、個人情報漏洩などが原因で「炎上」し、企業イメージを著しく損なうリスクがあります。

一度、炎上してしまうと、その情報が半永久的にインターネット上に残り、採用活動だけでなく企業活動全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

対策

  • SNS運用ガイドラインの策定:発信内容、言葉遣い、個人情報の取り扱い、著作権などに関する明確なルールを定める。
  • 複数人でのチェック体制:投稿前に必ず複数人で内容をチェックする。
  • 危機管理マニュアルの作成:万が一炎上した場合の対応フロー(謝罪、情報公開、再発防止策など)を事前に準備しておく。

3-4.デメリット4:担当者にSNS運用の知識やスキルが求められる

効果的なSNS運用には、各SNSの特性理解、コンテンツ企画力、ライティングスキル、画像・動画編集スキル、データ分析力など、幅広い知識とスキルが求められます。

これらのスキルが不足している場合、期待する効果が得られない可能性があります。

対策

  • 担当者への教育・研修:SNSマーケティングに関する研修を受講させる。
  • 専門知識を持つ人材の採用:SNS運用経験者を新たに採用する。
  • 外部の専門家・代行サービス利用:SNSマーケティングのプロに運用を委託する。

4.【5ステップで解説】本当に効果のある採用SNS活用の始め方

採用SNSを効果的に活用するためには、闇雲に始めるのではなく、戦略的なステップを踏むことが重要です。

ここでは、具体的な5つのステップをご紹介します。

4-1.STEP1:目的とターゲット(ペルソナ)を明確にする

4-1.STEP1:目的とターゲット(ペルソナ)を明確にする
「何のためにSNSを運用するのか」「誰に情報を届けたいのか」を明確にすることが、成功の第一歩です。
目的が曖昧だと、発信するコンテンツもブレてしまい、効果測定もできません。

目的の例

  • 応募者数の増加(例:前年比20%増)
  • 特定の職種(例:エンジニア)の採用強化
  • 企業認知度の向上
  • 入社後のミスマッチ率の低減

ターゲット(ペルソナ)の例

  • 20代後半のITエンジニア、都内在住、キャリアアップ志向、情報収集はXとQiitaが中心
  • 新卒学生、地方出身、企業の安定性重視、Instagramで企業の雰囲気をチェック

ペルソナを設定することで、どのようなSNSで、どのようなコンテンツを、どのようなトーンで発信すべきかが見えてきます。

4-2.STEP2:目的に合ったSNS媒体を選定する

目的とターゲットが明確になったら、そのターゲットが最も利用しているSNS媒体を選定します。

各SNSにはそれぞれ特徴があり、適したコンテンツやターゲット層が異なります。

【X(旧Twitter)】リアルタイム性と拡散力

短文投稿が中心、情報拡散力が高い、リアルタイム性が重視されます。

  • 新着求人情報の速報、イベント告知
  • 社員の日常やカジュアルな社風の発信
  • ハッシュタグを活用した情報拡散
  • 採用担当者や社員が個人のアカウントで情報発信し、エンゲージメントを高める

【Instagram】ビジュアルで伝える世界観

写真や動画がメイン、視覚的な訴求力が高い、ブランドイメージ構築に適しています。

  • オフィスツアー、社員の働く様子、社内イベントの風景
  • 企業の世界観やブランドイメージを伝えるビジュアルコンテンツ
  • ストーリーズやリールでリアルタイムな情報を発信
  • 活躍する社員のインタビュー動画

【Facebook】信頼性とターゲティング精度

実名登録が基本で信頼性が高い、ビジネス層の利用が多い、詳細なターゲティング広告が可能です。

  • 企業理念や事業内容など、ややフォーマルな情報の共有
  • 中途採用、管理職採用など、経験豊富な人材へのアプローチ
  • Facebookグループを活用したコミュニティ形成
  • 詳細なターゲティング設定による広告配信

その他、動画に特化したTikTok、ビジネス特化のLinkedInなども、ターゲットによっては有効な選択肢となります。

4-3.STEP3:「伝える」から「伝わる」へ。発信するコンテンツを企画する

SNSで一方的に情報を「伝える」だけでは、求職者の心には響きません。

求職者が「知りたい」と思う情報を、彼らの目線で「伝わる」ように企画することが重要です。

求職者の疑問や不安を解消するコンテンツ

  • 「この会社で働くメリットは?」→社員インタビュー、仕事のやりがい紹介
  • 「職場の雰囲気は?」→オフィスツアー動画、社内イベントレポート
  • 「どんな人が活躍している?」→活躍社員の共通点、キャリアパス紹介

具体的なコンテンツアイデア

  • 社員の1日の流れ(動画や写真で密着)
  • 部署紹介(仕事内容、メンバー紹介)
  • Q&Aコーナー(採用に関するよくある質問に回答)
  • 採用担当者からのメッセージ(動画)
  • 社内イベントの様子(写真、動画)
  • 福利厚生の紹介(写真、解説)
  • ミスマッチを防ぐための「ぶっちゃけトーク」

ターゲットの興味を引くような、魅力的な写真や動画、分かりやすいテキストを心がけましょう。

4-4.STEP4:運用ルールと継続できる体制を構築する

4-4.STEP4:運用ルールと継続できる体制を構築する
効果的なSNS運用には、属人化を防ぎ、継続性を担保するためのルールと体制づくりが不可欠です。

運用ルールの策定

  • 投稿頻度:週に〇回、〇曜日など
  • 投稿内容の承認フロー:誰が最終チェックを行うか
  • コメント・DMへの返信ルール:〇時間以内に返信する、など
  • 炎上対策ガイドライン:緊急時の対応フロー
  • 使用ツール:投稿管理ツール、分析ツールなど

体制の構築

  • 担当者の明確化:誰がどの業務を担当するかを明確にする
  • 協力体制:各部署の社員にコンテンツ提供を依頼するなど、社内全体で協力する仕組みを作る
  • リソースの確保:担当者の時間的・金銭的リソースを確保する

4-5.STEP5:定期的に効果を測定し、改善を繰り返す

SNS運用は、一度始めたら終わりではありません。
定期的に効果を測定し、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)を回して改善を繰り返すことが重要です。

測定すべき指標(KPIの例)

  • フォロワー数、エンゲージメント率(いいね、コメント、シェア数)
  • 投稿ごとのリーチ数、インプレッション数
  • Webサイトへの流入数、応募数
  • 動画の再生回数、視聴完了率

分析と改善

  • どのコンテンツが人気だったか、どの投稿がエンゲージメントが高かったかを分析する
  • ターゲット層に響くコンテンツの傾向を掴む
  • 投稿時間やハッシュタグの効果を検証する
  • 得られたデータをもとに、次のコンテンツ企画や運用方法を改善する

各SNSの分析ツールや、外部のSNS分析ツールを活用し、客観的なデータに基づいて改善を行いましょう。

5.【お悩み別】明日から使える採用SNSのコンテンツアイデア

ここでは、採用担当者の方が抱えがちな「お悩み」別に、具体的なコンテンツアイデアをご紹介します。

5-1.CASE1:会社の雰囲気を伝えたい(オフィスツアー、社員インタビュー動画)

オフィスツアー動画

社員が案内役となり、休憩スペース、会議室、執務スペースなどを紹介します。

BGMやテロップを工夫し、明るく親しみやすい雰囲気を演出します。

社員が実際に働いている様子を自然な形で映し込みます。

社員インタビュー動画

「入社のきっかけ」「会社の好きなところ」「休日の過ごし方」など、パーソナルな質問も交えます。

複数の社員に登場してもらい、多様な価値観があることを示します。

笑顔や活き活きとした表情を多く見せます。

社内イベントの様子

忘年会、社員旅行、部活動など、社内の交流を促進するイベントの写真を投稿します。

社員の楽しそうな表情を捉え、親睦の深さをアピールします。

5-2.CASE2:仕事の魅力を伝えたい(社員の1日の流れ、プロジェクト紹介)

社員の1日の流れ(タイムラプス動画/写真)

出社から退社まで、具体的な業務内容や休憩時間などを紹介します。

「〇〇職の1日」のように職種を特定し、求職者が自身の働く姿をイメージしやすくします。

使用ツールやデスク周りなども見せ、リアルな働き方をお伝えします。

プロジェクト紹介(担当者コメント付き)

現在進行中のプロジェクトや、過去の成功事例を具体的な成果とともに紹介します。

プロジェクトメンバーの役割や、苦労した点、達成感などをコメント形式で掲載します。

「どんな仕事に携われるのか」を明確に提示します。

「〇〇(製品・サービス名)の裏側」

自社製品やサービスがどのように作られているか、開発者のこだわりなどを紹介します。

普段見られない部分を見せることで、企業の技術力や情熱をアピールします。

5-3.CASE3:ミスマッチを防ぎたい(活躍する社員の共通点・Q&Aコーナー)

活躍する社員の共通点

「当社で活躍している社員に共通する3つの特徴」など、具体的な人物像を提示します。

スキルだけでなく、マインドセットや行動特性に焦点を当てます。

求職者が「自分に合うか」を判断する材料を提供します。

Q&Aコーナー(ライブ配信/動画)

事前に募集した質問や、よくある質問に採用担当者や社員が直接回答します。

給与、残業、福利厚生、キャリアパスなど、求職者が聞きにくい質問にも正直に答えます。

ライブ配信であれば、リアルタイムで質問を受け付け、インタラクティブな交流を促します。

「入社して驚いたこと」「ギャップ」

社員が実際に入社して感じた良い意味でのギャップや、事前に知っておきたかったことなどを共有します。

企業の正直な姿勢を見せることで、信頼感を高めます。

6.まとめ

採用活動におけるSNS活用は、低コストで幅広い層にアプローチでき、企業のリアルな魅力を伝える強力なツールです。
一方で、効果が出るまでの時間や運用工数、炎上リスクなどのデメリットも存在します。

しかし、これらは「目的とターゲットの明確化」「適切な媒体選定」「魅力的なコンテンツ企画」「運用体制の構築」「効果測定と改善」という5つのステップを戦略的に実行することで、リスクを最小限に抑え、最大の効果を引き出すことができます。

今回ご紹介したメリット・デメリット、そして具体的な始め方やコンテンツアイデアを参考に、貴社も採用SNSを効果的に活用し、理想の人材との出会いを実現してみてはいかがでしょうか。
SNSは企業の「顔」となり、長期的な採用ブランディングの資産となることでしょう。

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