
人手不足が深刻化する中で、採用した人材に入社後に定着してもらうためには、「カルチャーマッチ(カルチャーフィットと呼ぶこともあります)」が大切です。カルチャーマッチのためには、採用ブランディングと採用後のコミュニケーションがカギとなっていますが、人材定着のためにどのようなお取り組みをされていますでしょうか。
厚生労働省が令和6年10月25日に発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」の調査によると、令和3年3月に卒業した新規の高卒就職者の離職率が38.4%(前年より1.4ポイント上昇)、新規大卒就職者の離職率が34.9%(同2.6ポイント上昇)となりました。特に、従業員規模が小さい企業ほど離職率が高く、従業員30人未満の事業所では年間離職率が20.2%と、全体平均(14.3%)を大きく上回っています。また、従業員5〜29人規模の企業では、大卒でも約半数(49.5%)が3年以内に離職しているというデータもあり、中小企業における定着課題の深刻さが浮き彫りになっています。
さらに、「就職みらい研究所」が発表した「就職白書2020」の調査によると、新卒採用にかかる1人あたりの平均コストは約93.6万円とのデータがあります。広告や面接、説明会など多くのコストをかけて確保した人材が、入社後すぐに離職してしまうと、企業にとっては大きな損失になりますが、実はその背景には、「スキル」のミスマッチではなく、「企業文化とのズレ(=カルチャーマッチしていないこと)」が潜んでいる場合もあります。
そこで、今回は人事採用のご担当者様向けに、人材定着に欠かせない「カルチャーマッチ」がなぜ重要なのかについて解説しながら、採用ブランディングを強化するために用意したいコンテンツをご紹介します。
人事担当者様など、組織の未来を考えられているご担当者様や、人材定着のための施策をご検討中の採用ご担当者様は、ぜひご覧ください。
◆目次
1.なぜ今「カルチャーフィット」が重要なのか?

「カルチャーフィット」とは、簡単に説明すると「会社の価値観や雰囲気と、個人の性格や志向がどれだけ合っているか」を指します。
従来の採用では、スキルや経験を中心に選考されることが多い状況でしたが、それだけでは入社後に「なんか思ってたのと違う…。」という、ミスマッチが起き、結果的に人材定着につながらず離職に繋がってしまいがちでした。現代の求職者は「どんな職場で、どんな人たちと、どんな価値観のもとで働くのか」に、非常に敏感になっており、企業選びの軸として「カルチャー」や「社風」を重視する傾向が強まっている傾向があります。
また、転職市場においても、「やりがい」や「自己実現」、「共感できるビジョン」を重視する志向が高まっており、採用する側も価値観やフィーリングの一致を重要視するようになってきたという背景もあります。
2.社風やカルチャーを“言葉だけで伝える”ことの限界
それでは、企業のカルチャーを求職者に伝えるにはどうすればいいのでしょうか。求人票に「アットホームな職場です」と書いたところで、本当にそうかどうかは求職者にはわかりません。
また、Webサイトに「風通しの良い環境」と書いても、読む人によって解釈がバラバラになってしまいます。文章でいくら伝えたと思っていても、求職者には伝わっていない場合があるため、「文字で伝えるには限界がある」というのを、改めて認識しておくことが大切です。
特に「雰囲気」や「人間関係」といった感覚的な情報は、テキストではなかなか伝わりません。入社後に「思ってたのと違う・・・」とギャップを感じさせないよう、ギャップが離職の原因になってしまうため、テキスト以外の方法で伝える工夫を行うようにしましょう。
3.「社風が伝わるコンテンツ」とは?
3-1.求職者が入社後に定着するために動画が注目される理由
入社した人材が入社後に定着するため、「伝わる」ためのコンテンツとして注目されているのが「動画」を使った情報発信です。動画にすることで、働く人の雰囲気や企業文化を視覚と聴覚の両方で「体験」し感じてもらうことができます。例えば、社員のインタビューの情報は、インタビューを受けている先輩社員の笑顔や声のトーンなどから、一緒に働く人や職場の雰囲気を感じ取ったり、オフィスの映像から実際の働く環境をイメージできます。
さらに、動画にすることで、SNSやYouTubeでも拡散がしやすく、短期間で多くの人にアプローチすることが可能なのも魅力です。コンテンツを採用・広報ツールとして活用することもできるため、採用ブランディングにも欠かせない要素といえます。
3-2.ミスマッチを防ぐために用意しておきたい4つの採用動画
それでは、具体的にどんな動画を用意すればいいのでしょうか?ここでは4つの採用動画をご紹介いたします。
(1)社員インタビュー
実際に働いている社員の声を通じて、リアルな働き方や雰囲気を伝えることができます。社員インタビュー動画を制作する際には、自然体の会話の方が信頼感を生みます。
※人事・採用ご担当者様向けに、社員インタビューの制作をどのように進めると良いのか、
「社員インタビュー動画実践ガイド」としてまとめましたのでご興味がある方はぜひダウンロードください。
▼お役立ち情報のダウンロードはこちら
人事・採用ご担当者様向け 「社員インタビュー動画実践ガイド」
(2)経営者メッセージ
企業のビジョンや未来像を、代表者の言葉で語ることで、求職者に共感や信頼感を与えることができます。
(3)オフィスツアー
オフィスの設備や空間、休憩スペースなどを紹介することで、働く環境について入社前にイメージすることができます。
(4)一日社員密着ドキュメント
出社から退社までの一日の様子を追うことで、実際の業務内容やスケジュール感を体験できます。
どんな業務を行っているのかなど、先輩社員の密着ドキュメントを通じて伝えることで、入社後のギャップも持ちにくくなります。
※その他、採用ブランディングのために、お悩み別にどのような動画を準備した方が良いのかについて、お役立ち情報としてまとめましたので、ぜひご覧ください。
▼お役立ち情報のダウンロードはこちら
人事・採用ご担当者様向け「採用動画制作ガイド」
3-3.動画を制作する際のポイントと注意点
カルチャーフィットのための動画を制作する際には、「本音」と「自然体」の2点を意識して制作しましょう。
例えば、社員に無理にセリフを言わせたり、過剰な演出を加えすぎると、かえって視聴者に不信感を与えてしまうリスクがあります。制作する際には、できるだけありのままの雰囲気を伝える方が共感を呼びやすく、「入社の時に思っていたのと雰囲気が違っていた!」という、ミスマッチにもつながりにくいため、カルチャーフィットの促進のために2点を意識して制作するようにしましょう。
4.企業カルチャーの魅力を“動画で届けませんか”

これからの時代、採用において「どう伝えるか」です。せっかく入社してもカルチャーフィットしないと、離職に繋がってしまいます。ミスマッチを防ぐためにも、採用の段階から求職者に企業が大切にしている価値観や雰囲気を、動画を通じて「伝わる」ようにすることが大切です。動画を用意しておくことにより企業のカルチャーが伝わり、好感を持った求職者が入社することで人材定着に繋がり、離職率を下げます。企業のカルチャーに合った人材が自然と集まるようになるきっかけは、一本の動画かもしれません。企業の成長には人材が必要不可欠のため、自社に合った活躍する人材が定着するように動画に投資しませんか?
採用ブランディングは、企業がどう見えたいのか、企業の「顔づくり」であるといえるため、プロの制作会社に依頼するのがおすすめです。
ホープンは、採用ブランディングを強化するための動画制作のご支援が可能です。動画制作のプロの制作チームが、企画から撮影、編集までご提案が可能です。
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