
オンライン採用が定着し、企業と学生の接点がますますデジタル化する中で、「どうすれば企業の想いを“リアルに”伝えられるのか」という問いが生まれています。
ホープンは、その答えを“手ざわりのある体験”に見出しました。
企画コンテンツ製造会社としての強みを活かし、フェアトレード素材「バナナペーパー」で制作した「内定通知書」を通じて、“触れて覚える採用体験”をデザインしています。
今回は、デジタル全盛の時代だからこそ注目される「リアルな採用体験」の価値と、バナナペーパーを使った「内定通知書」制作の背景と効果をご紹介します。
- 採用ブランディングで「体験価値」をどう届けるか
- 内定通知書にはフォーマットがない?“伝え方”で差がつく最初の一枚
- 「データでは伝わらない温度」を届けるのが紙の魅力
- 人と環境にやさしいフェアトレードペーパー「バナナペーパー」
- 内定通知書を“贈りもの”として本気で作る
- まとめ
1.採用ブランディングで「体験価値」をどう届けるか
オンライン採用の普及により、企業はこれまで以上に「理念や想いの伝え方」が問われています。
説明会や面接、内定通知までもがオンラインで完結するようになった今、“便利さ”の裏側で、企業の温度や人柄が伝わりづらくなったという課題も見えてきました。
採用活動の本質は、情報を提供することではなく、「共感を育てること」。
応募者が「この会社で働きたい!」と感じるのは、数値や条件ではなく、対話や体験を通じて“企業の姿勢”を肌で感じ取ったときです。
だからこそ、採用ブランディングには“体験”という要素が欠かせません。
オンラインが一般化された今だからこそ、五感に訴える仕掛けや心に残るコミュニケーションをどう設計するかが、企業の印象を左右する時代へ変わりつつあります。
2.内定通知書にはフォーマットがない?“伝え方”で差がつく最初の一枚
そもそも「内定通知書」とは、企業が採用内定者に対して「内定したこと」を正式に知らせる書類のことです。
しかし、法律で発行が義務づけられているわけではなく、決まったフォーマットや記載項目も存在しません。
そのため、企業によって内容も形式もさまざまで、中には口頭やメールで内定を伝えるだけのケースもあります。
だからこそ、この一枚にどんな想いを込めるかが、企業の姿勢を映し出すポイントにもなります。
内定通知書は単なる「連絡文」ではなく、学生にとっては“初めて企業から受け取る公式なメッセージ”です。
その紙を開いた瞬間に、どんな印象が残るかで、「ここで働きたい!」と思う気持ちが変わることもあります。
内定通知書は、“採用ブランディングの第一歩”となるツール。だからこそ、形式にとらわれず、“心を動かす伝え方”をデザインすることが大切です。
3.「データでは伝わらない温度」を届けるのが紙の魅力

オンライン採用では、説明会資料も動画も、内定通知までもが“データ”で完結します。
合理的で効率的である一方、“余韻として印象に残る体験”になりにくい側面があり「空気感」や「温度感」はどうしても希薄になりがちです。
人が何かを覚えているとき、その記憶の奥には音や香り、質感といった“五感の情報”が結びついているといわれています。
紙という要素が加わることで、その記憶はより深く、印象的なものになります。
「内定通知書」を手に取る瞬間は、学生にとって“人生が動く瞬間”。
その紙に触れたときの感覚から、企業が人をどう迎えようとしているのか、どんな価値観を持っているのかが自然と伝わります。
封筒を開けるときのわずかな緊張感や期待、指先に伝わる紙の厚みやインクの香り。
そうした体験のひとつひとつが、“企業の印象”として長く心に残るのです。
かつて“モノ”として存在していた採用ツールが、すべてデータに置き換わってしまうことに、私たちは疑問を感じました。
だからこそ、オンラインの時代にあえて「モノの良さ」や「紙の魅力」を感じてもらえるような体験を届けたいと考えました。
4.人と環境にやさしいフェアトレードペーパー「バナナペーパー」

「バナナペーパー」は、アフリカ・ザンビアで栽培されるオーガニックバナナの茎から取れる繊維を原料に、日本の和紙技術で仕上げたフェアトレード紙です。
これまで廃棄されていた茎を活用することで、環境保全だけでなく、雇用の創出や教育支援など、持続可能な地域づくりにもつながっています。
この紙を選ぶことは、単なる“素材の選択”ではありません。それは、「遠い国の誰かと想いを分かち合う」という選択でもあります。
紙を通じて、企業と学生、そして世界の誰かが“目に見えない縁”でつながる。そんな体験を感じてもらえたらと思い、この紙を選びました。
※「バナナペーパー」について詳細が気になる方は以下の記事もご覧ください。
▼「バナナペーパー」に関する記事はこちら
フェアトレードの輪がつくる紙。アフリカ生まれのOne Planet Paper®(バナナペーパー)
5.内定通知書を“贈りもの”として本気で作る

5-1.「伝える」から「感じる」へ
従来、内定通知書は“結果を伝えるための書類”として扱われてきました。
しかし、ホープンはこれを“企業から学生への最初の贈りもの”と捉え直しました。
想いを伝えるツールとして「内定通知書」を再設計し、ロゴや文章だけでは伝えきれない“体験としてのメッセージ”を届けることを目指しました。
例えば、紙面の下部には「バナナペーパー」の説明と認証マークを記載し、受け取った学生にも、その背景にあるストーリーが伝わるよう工夫しました。
ホープンの姿勢や文化が、紙を通して自然に伝わることを願って作成しています。
5-2.箔押しをすることで特別感も演出

さらに、箔押し加工を施すことで、より一層の特別感を出す工夫をしました。

受け取った内定者からは、「こんなストーリーのある紙があるなんて知らなかった!」「素敵な内定通知書です!」と内定の嬉しさとともに、ものづくりの面白さを感じていただけたようでした。
6.まとめ

オンライン採用が当たり前になった今、求められているのは“情報”ではなく“記憶に残る体験”です。
内定通知書という一枚の紙は、単なる結果通知ではなく、企業の姿勢や価値観を伝えるメディアにもなり得ます。
ホープンは、こうした「想いをカタチにする」コンテンツ制作を得意としています。
紙の選定からデザイン、印刷までワンストップでご提案が可能です。
採用ツールやブランディング制作に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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▼ 参考サイト
- バナナペーパー|株式会社山櫻
著者プロフィール

- BST編集部
- ホープンの企画・マーケティング部門がお届けする、業務改善お役立ち情報サイト”BST”の編集チームです。
多種多様なメンバー+その時々のゲストメンバーで、皆様の日々の業務における”困った””わずらわしい””こうだったらいいのに”を解決する情報をお届けします!












